非正規にボーナス退職金の支払いを命じたら、逆に首締めることになりそう

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非正規職員のボーナス、退職金不支給は不合理ではないとの判決

 正社員と非正規社員の待遇格差をめぐり、ボーナスや退職金支給の是非が争われた2件の訴訟の判決が13日、最高裁第3小法廷であった。同小法廷は一部支払いを命じた二審判決を変更し、いずれも支給を認めない判断をした。

(中略)

 ボーナス支給が争われたのは、大阪医科薬科大で約2年間フルタイムで勤務した元アルバイト職員の女性が起こした訴訟。女性は、不支給は労働契約法20条が禁止する「不合理な格差だ」と訴えていた。

(中略)

退職金支給が争われた、東京メトロ子会社メトロコマースの駅売店で約10年間働いた元契約社員の女性2人が起こした訴訟では、同小法廷(林景一裁判長)は売店業務に従事した正社員と2人を比較。業務内容はおおむね共通するが、正社員は配置転換があるなど一定の相違があるとし、「不支給は不合理とまでは評価できない」と結論付けた。

ボーナス、退職金認めず 格差「不合理でない」―非正規訴訟判決・最高裁

これねぇ……同一労働同一賃金が叫ばれて久しいですが、まるで時代に逆行するような判決。

これ理由があって、旧労働契約法の話なんですよね。

労働契約法20条に「労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度、当該職務内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない」とあります。

今はこの格差禁止規定が改正パートタイム労働法に吸収され、いわゆる同一労働同一賃金の考えが非正規にも該当するようになりました。

しかし改正されたパートタイム労働法が適用されるのは2020年4月以降の話。

で、今回はまだ旧労働契約法の話。

法律は過去に遡及して適用されないため、改正パートタイム労働法ではなく旧労働法の「不合理と認められるもの」であるかどうかで判断し、そして

最高裁<今回は不合理じゃないんじゃね?😏

という結論が出たのが今回の裁判というわけですね。

ボーナスを求めた裁判では

似た業務をしていた正職員と女性を比較しても内容に違いがあるほか、女性の業務は「相当に軽易だった」とも述べ、請求を退けた。5人の裁判官全員一致の意見。

ボーナス、退職金認めず 格差「不合理でない」―非正規訴訟判決・最高裁

退職金を求めた裁判では

業務内容はおおむね共通するが、正社員は配置転換があるなど一定の相違があるとし、「不支給は不合理とまでは評価できない」と結論付けた。

ボーナス、退職金認めず 格差「不合理でない」―非正規訴訟判決・最高裁

という労働の差を考えて不合理じゃないと判断された模様。

ただし、「不合理とまでは」という表現を用いているのからも分かる通り、案件によっては認める余地が有ることを仄めかしてる感じがしますね。

仮に多少差があっても同じ労働で差があるのは不合理だということを認める場合、かつての過払い金訴訟のように大量に過去の未払いボーナス請求訴訟が起きたかもしれませんね(笑)

悔しいけど、正社員として雇用されるしか無いだろう

基本労働に対しては憎しみを、一刻も早いアーリーリタイアの気持ちを持つ私ですが、非正規と正規の格差是正というのは非常にデリケートな問題だと思っています。

世の中にはお金を節約したいから非正規の社員に正規雇用と同様の仕事をさせている会社が多くありますので、そういうクソ会社から脱却するべきだと思うし法律が賃金の支払いを渋らないよう規制方向に向かっているのはいいと思います。

正規雇用と非正規雇用の格差のイラスト

しかし一方で人件費がかさむ事を毛嫌いして、企業が非正規社員を切り捨てたり、非正規の待遇を上げずに正規の待遇を下げるなどの状況が想像されます。

あと、悲しいけど非正規って低賃金な非正規にしかなれないっていう部分がある(もちろん人によるし、平均的な話ですが)。

非正規の待遇を上げる方向に舵を切った結果、企業側が「じゃあ優秀な人しか取らない」となって、今まで非正規にしかなれないような人の受け皿が失われるという可能性が否定できない。

もちろん同一労働同一賃金という流れは止めてはいけない。

理想は非正規の給料が増えることです。

収入が増えればその分消費が増えるから、経済に好循環が生まれやすい。

ただフリーターを高卒後長くやってきた人間としては、やっぱり底辺側の視点を知っていて、そこから見てしまう。

無能は企業に都合よく使われるしかない、という部分があるんです……ていうか正規雇用側の人間からするとどうでもいいという……(ボソッ)

 

理想はちょっとずつ給料が上がる、非正規も十分お金がもらえる、ブラック企業は労働者がみんな逃げて淘汰される。

現実は正規の手当が下げられる、非正規はどんどん雇い止め、非正規雇用が減る、ブラック企業は相変わらずゾンビのように存続するという感じ。

そう考えると、過度に同一労働同一賃金という理念をとにかくゴリ押しする流れというのは、実は労働者全体にとっても良くないのではないかとも思えてくる。

今回はそういうバランスを考慮して、個別具体的事案に分けたうえで不合理じゃなくね?という結論を出したのだと思う。

いずれにせよ私としては、こういう待遇差に対する不満を感じることがなくなるように早くアーリーリタイアを達成したいと思います。

 

それではまた次回お会いしましょう。

 

※関連記事です

日本は企業と労働者を守り過ぎなのかもしれませんね。過度に保護して転職できるようスキルアップする人間が減ったのかもしれません。

正規社員の給与を下げて、非正規を維持するという地獄が現実にありました、日本郵政っていうところなんですけどね。

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