長期投資における石油銘柄はアリか?

検討

石油銘柄保有の可否

石油銘柄保有がそもそもアリかナシか?という点で検討したいと思います。

本記事における石油銘柄とは、石油スーパーメジャーのことですが、一応原油関連の銘柄を投資する際も今後の見通しを多少立てることが出来る情報を集めたつもりです。

世界原油需要は今後どうなるか。

最も注視すべき点はまずここでしょう。

石油需要は頭打ちになり、今後の成長及び持続性に疑問があるという方が一定数いらっしゃると思います。

この点昨年IEA(国際エネルギー機関)は以下のように表明しています。

国際エネルギー機関(IEA)は13日発表の2018年版の世界エネルギー見通しで、2040年の世界の石油需要予測を引き上げた。トランプ米政権による自動車燃費規制の緩和方針などを織り込んだ。電気自動車(EV)の普及や利用効率改善は抑制に働くものの、トラックや化学向けの需要が新興国で伸びると分析。需要が頭打ちになるとの見方を否定した。

日本経済新聞社/2018/11/13

私も完全にこの点同意で、まず世界GDPは今後も増加傾向になると思われます。

先進国でのGDPの伸びは低迷しているものの(米国除く)、新興国はGDPが伸び経済的にもエネルギー需要は伸びます。

また、世界的に人口は増加傾向であるため、エネルギー需要はこの点においても増加します。

いわゆる新エネルギーもしくは石油代替エネルギーは登場すると思います。

しかし新エネルギーに対応した社会、機械が普及する必要がありますので、 新エネルギーへの移行はかなりの時間が必要です。

すると、いわゆるスーパーメジャー各社は今後も永続、増加する石油需要に基づき利益を一定数上げ続けると考えられます。

国際石油開発帝石(株) 決算資料
国際石油開発帝石(株) 決算資料

※IAEの報告に基づいた、国際石油開発帝石(株)の決算資料から需要割合を引用、需要全体に対する石油需要は減るものと見られています。

エネルギー需要の過去の推移

経済産業省資源エネルギー庁エネルギー需要推移

経済産業省資源エネルギー庁調査のエネルギー需要の歴史的推移を引用します。

大きく伸びているのがアジア大洋州、先進国の北米欧州エリアは少し拡大して現状維持の状態が続いています。

エネルギー需要自体が今後も拡大するのは間違いありません。過去エネルギー推移が減少したのが二度だけで、1980年代と2008年です。

今後数十年という長期で見れば一時的に後退することはあっても、エネルギー需要が下がることは歴史的にも無いと言えます。

第三次世界大戦が起きて世界が壊滅的ダメージを受ければ、話は違うかもしれません。

原油価格の見通しは?

まず、短期的には現在の原油価格は、世界的景気後退と米中貿易戦争によって需要低下、価格軟調傾向にあると言われています。

では長期的にはどうなのか、という点ですが、上記IEAの昨年末の発表で原油価格について以下のように触れています。

IEAによると、過去3年間は原油価格の低迷で石油メジャーが投資を絞った結果、需要増を満たすのに、本来必要な生産プロジェクトの半分しか進んでいない。現在進む新規の生産プロジェクトだけでは、25年に1日あたり1300万バレルの供給不足が生じるおそれがあるという。

朝日デジタル新聞/2018/11/13

原油相場について、IEAは長期的に上昇基調をたどると想定している。加盟国の平均輸入価格ベースで25年を1バレル88ドル、40年を112ドルと予測した。それぞれ前年より5ドル、1ドル引き上げた。世界の石油需要は「40年までは頭打ちにならない」と強調した。

日本経済新聞社/2018/11/13
日本経済新聞社/2018/11/13

【シェールガス、新エネルギー開発、景気動向に大きく左右する】

IAEの予想はシェールガスが今後減産傾向にあるという見通しと、長期的な石油需要上昇に伴い供給が不足し価格上昇というのが基本的な考え方です。

新エネルギーで完全に安価で石油に代替する液体燃料が出来てしまったら、恐らくこの予想は成立しません。

また新興国の伸びが著しく停滞することもこのシナリオには沿わない要素となります。

しかしながら、長期的には上昇トレンドに乗ると予想されております。

この点個人的には読めない部分が多く(シェール革命みたいに)、技術革新、新しいエネルギー採掘で大きく左右される部分ですので、原油価格自体の見通しは、私はニュートラルな立場を取りたいと思います。

長期投資、インカム狙いなら輝くか

上段のあらゆるデータは超長期的な視点では石油株(エネルギーセクター)の永続性を裏打ちしているものです。

その上で以下のことが言えます。

短期的には原油価格は軟調予想

2025年まで軟調予想の記事が多く、個人的にも今後リセッション入りし、原油価格が上昇する見込みも現状無いと言えます。

人口増加と発展途上国のさらなる消費拡大というのは平均して超長期的に見て初めて傾向として捉えられるものです。

したがって、原油価格による株価のキャピタル狙いをするにはいささか短期的には分が悪いと言えます。

また株価が短期的に上がるという見通しも立ちにくいです。

インカム狙いの長期保有向きか

エネルギー需要の増加は確実であり、20年後もその中の石油の占める地位は十分に期待が持てます。

それは、電気自動車が普及して自動車燃料としての需要が下がったとしても、石油自体の需要も増えていくと言われています。

十分に永続維持が見込める業界であり、その中でもエクソンモービル初め石油スーパーメジャー4社は高配当です。

したがって、原油価格上昇に期待しながら、インカム狙いの長期保有でのんびり持つのがベターかと思います。

原油価格が下落しても、インカムあるし、と思えるのが良いと思います。

近年のリターンは弱い

エネルギーセクター(緑色)は3年間のリターンをマイナスとしています、XOMも同じです。

一方SPYは堅調に伸ばし、シェブロンもしれっと伸ばしています。

株価の伸びとリターンがCVXの人気の秘訣でしょう。

エネルギーETFのVDEがリターンマイナスになっている通り、近年はとにかくエネルギーセクター受難の年と言えます。

ぶっちゃけ設けるなら人気がない時に投資しろって思いますが、なにはともあれ現状マイナスで不人気セクターであることは理解しておくべきでしょう。

逆張り作戦ではないですが、不人気なタイミングだからこそ”買い”だと思いますし、買って良いと思えるほどには健全な財務状況だと思います。

個人的見解

私見を十分に交えた上での紹介ですので、あまり追加することはないのですが、個人的にはかなり石油銘柄はアリだと思っています。

もちろんリターンが過去の実績上劣るのは理解しています。

成長性を見れば当然既に成長しきった企業たちであることから、成長という名のキャピタルに期待が出来ないのは一目瞭然。

しかしながら、これらの銘柄の良い点は、持続・永続性にあると思います。

ディフェンシブというと言い過ぎかもしれませんが、石油スーパーメジャー4社は、圧倒的なキャッシュ量と政治力を持った会社です。

景気が悪化したり社会情勢が一気に変化したとしても、突然企業が消滅することは無いと言えます。

すると、債権とまでは言いませんが、ほぼ確実なインカムと、もしかしたら狙える原油価格上昇に伴うキャピタルを狙うという意味でかなりアリな銘柄なのではないかなと思います。

黙々とアーリーリタイアに向けてポートフォリオのセクターが偏重しない限りにおいて、石油銘柄への投資をしていきたいと思います。

※関連記事です、セブンシスターズから流れをつなげる石油メジャー4社の銘柄分析記事です。

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