日本に富裕税は導入されるだろうか

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米国では既にその兆しあり

米国で富裕層が保有する資産に税金を課す、いわゆる「富裕税」の導入が現実味を帯び始めている。次期大統領選挙をめぐっては、民主党の複数の候補者が富裕税を主張しており、民主党政権が誕生した場合には、具体的な施策が検討される可能性が出てきた。

超大金持ちに「富裕税」をかけたら、社会はここまで変わります

富裕税とは、主に欧州などで課せられている純資産にたいする税金です。名前の通り大体1億円程度から課せられるものになります。

実は日本でも1949年シャウプ勧告で導入したものの、その後の流れとしては所得税を下げ富裕税を導入したもののたいした税収にはならず、1953年に廃止しています。

その後の国会答弁では富裕税に対して①資産評価をするのに多くの労力を割く必要があること②多く税収を期待出来ず所得税を補完する機能たり得ないというのが廃止理由であったようです。

その代わり所得税率を65%にまであげ、更に所得税は上昇し、1970~1980年頃は8000万円以上には75%が所得税を課せられる状態でした。

現在ではその数字は抑えられ、マックスでも所得4000万円を超えると45%です。

重い税金に苦しむサラリーマンのイラスト
所得税は結構えげつない数字を引いてきますよね。

話はそれましたが、大統領選挙では民主党候補を争う一人のバーニー・サンダース氏やエリザベス・ウォーレン氏などが富裕税を主張しております。

また超富裕層側の著名人からも富裕税導入を賛成する超えが上がっており、米国では議論のさなかであります。

そもそも日本ではうまく行かなそう

日本は米国と比較してそもそも富裕層が少なく、1億ドル以上の資産を持つ人はわずか1500人しかいない。また上位1%が保有する資産の割合も低く10~13%程度と考えられる。これに加えて日本の場合、格差問題は「上への格差」ではなく「下への格差」であることから、富裕層課税による効果は小さい。

 仮に上位1%が全体の13%を保有すると仮定して、ここに1%の税金をかけると税収は2兆4000億円となるが、これは政府の一般会計予算の2%強でしかなく(特別会計を含めるとさらに比率は下がる)、効果は限定的だ。

超大金持ちに「富裕税」をかけたら、社会はここまで変わります

米国は超富裕層(上位1%)が米国の富の4割を保有しているのに対して、日本は上位1%が保有する資産は15%を下回ります。

米国の場合富裕税を導入するとそもそも格差が大きいところから税収が大きく見込まれるのですが、日本は良くも悪くも国民の多くは貧困か中流層であるため富裕層が比較的少なく税収が見込めないという点に差異があります。

また資産の評価という点でも常に評価額が変わる株などを資産としてどの様に取り扱うのかという点でも難しくあまりメリットがないという事になってしまいますね。

所得税を下げて富裕税という形を取るにしても、税収が下がっては意味がないため特に日本では現実的ではないのではないでしょうか。

マイナンバー制度は個人の資産を管理するための(脱税逃れ防止)制度でありますが、マイナンバーカードが普及したとしても富裕税の導入は難しそうです。

国税専門官が死んでしまう!

富裕税のメリットは富の世襲を防げる

トマ・ピケティ著の「21世紀の資本」では、経済成長よりも資本収益率が高いことを明らかにし、「r>g」という不等式でそれを表しました。

これは資産をもっている人が経済成長よりも早くお金を稼ぐために、結果労働者は貧困し、資産家は資産だけでお金を集めることを意味します。

日本の相続税や贈与税はこれを防ぐことを意味し、富裕税もまた富の世襲を防ぐ効果があります。

富裕税から生じた税金を低所得者向けに財政出動すれば貧困層から優秀な人は立ち直ることも出来るでしょう。

また、資産があれば何もせずともお金が減るため、資産家はより稼がなければならないという構図にもなります。お金がさらに流れることにもなるでしょう。

低コスト人間こそが攻守ともに最強

実はこの問題はアーリーリタイア問題とも関連します。

大衆迎合主義的な政策の一つである富裕税は、おそらく国民の大半が関係ないため「金持ちから税金を巻き上げろ!」という主張になります。

みんな自分のところまで下げるの大好きなんだから陰湿ですわ。

さて、アーリーリタイアを目指すということは不労所得にしろ貯金を切り崩すにしろ、死ぬまで生きていけるお金を持つという事になります。

下手すれば、必死に稼ぎアーリーリタイアしたあとの資産に対して富裕税が課せられる可能性があるという事です。

これはつまりアーリーリタイア後に沢山お金をもっていたとしても、富裕税が課せられ支出が多ければ、お金が無くなってしまうことを意味します。

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ケチのイラスト
倹約主義こそ最強

そうなると富裕税の対象が各国とも1億程度であることを見ると、1億円以下の資産でアーリーリタイアが出来るようなコスパが比較的良い人間こそが最強であると言わざるを得ません。

富裕税の対象にならない程度の資産でもアーリーリタイアをすることが出来るほどの支出であれば、将来的な見通しは非常に固く、確実なリタイア後の余生が過ごせるからです。

例えば月々の出費をすべて10万円でまかなえる人がいるとすれば、年間120万円で足りることを意味します。

余分な出費があるとしても精々150万円であることから、株の配当金が年間150万円税引き後にあればそれで充分であります。

配当金税引き後3%であれば5000万円であり、富裕税の対象にはなりません。

今後アーリーリタイアを目指す人は、お金を猛烈に貯めたり資産を増やす事ばかりに囚われず支出を抑えコスパよく生きるという術を身につける必要がありそうです。

それではまた次回お会いしましょう。

※関連記事です

最低でも配当金生活をするなら5000万円の資産は必要です。月々の出費を10万円以下に抑えるという手段が確立されていれば、後は資産を貯め配当利回りを3%に抑えるだけですね。

富裕税のみならず、マイナス金利は国民の貯金を吸い上げる可能性があります。貯金残高を増やしてばかりでは今後お金が減っていく一方かもしれません。

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