なぜ減産合意しても原油価格下がってるか、石油株の見通しについて

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日量1500万バレル減産発表も、市場はこれを嫌気

15日の取引で米原油先物が20ドル台を割り込み、18年ぶりの安値を付けた。北海ブレント先物も6%超下落した。週間の米原油在庫が1900万バレル増と、週間の増加としては過去最大となったことが嫌気された。

米原油先物20ドル割れで18年ぶり安値、米在庫大幅増など嫌気

もう最近コロナか原油価格についての記事しか書いてない気がします(汗)

今までの経緯としては、

  • 1 コロナ発生
  • 2 世界経済停止
  • 3 原油需要大幅低下
  • 4 原油価格暴落
  • 5 OPECプラス減産合意出来ずサウジ、ロシア増産
  • 6 シェール企業倒産の危機、トランプ大統領仲介
  • 7 OPECプラス減産合意

って流れでしたね。

OPECプラスで減産合意が達成できたら、原油価格は1バレル28ドルを目指しそこから上へ目指すんじゃね?と思っていました。

ですが原油先物チャートをみると、4月15日には20ドルを再び割り込んでしまいました。記事だと18年ぶりとか書いてますが、コロナショックで一度20ドル割り込んでます。

理由としては、週間米国原油在庫の大幅増加したため。OPECプラス減産合意についてアメリカは民間企業のため在庫買い入れによる対応で仲介するしか無かったのでしょう。

トランプ米大統領は、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が合意した協調減産について、「OPECプラスが減らそうとしている数字は、日量2000万バレルだ。一般に報じられている1000万バレルではない」とツイートした。

トランプ氏「OPECプラス、1000万でなく2000万バレル減産目指す」

減産量については、トランプ大統領が日量2000万バレルと主張していたのですが、本当にこれだけ減産しているのであれば絶対原油価格は上昇するはずです。

実質的な減産量はもっと低い?

石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は日量970万バレル削減する。当初の1000万バレル削減計画をわずかに下回る水準。米国とブラジル、カナダは生産減少を踏まえて名目上370万バレルの減産に寄与する。他の20カ国・地域(G20)加盟国の減産寄与は130万バレルだが、実際の自発的減産というよりも低価格が生産に及ぼした影響を反映したもので、実施には数カ月もしくは1年余りかかることになりそうだ。

ここから本文です 原油価格戦争に終止符、OPECプラスが減産で歴史的合意

OPECプラス:970万バレル

米国、ブラジル、カナダ:名目370万バレル

G20加盟国:130万バレル

合計で1470万バレルと、ここまであれば原油価格に影響を与えそうなものですが、実際は最初に紹介した記事のとおり、在庫が週間増加過去最大のため原油価格は下落しました。

これについて、Twitter上でエコノミストのエミン氏が興味深い意見があったので引用します。

マンボージャンボーとは意味不明とかそういう意味だそうで。

各国の減産の詳細部分が不明ですが、合意前に増産していたため増産後に減少させても意味がないと言うか振り出しに戻っただけというか。

そもそもこの減産合意の数字への信頼が無いというのが正直なところでしょうか。どうせ減産合意破りも出ますしね。

結局自由市場の原理には勝てへんのや。

世界的な原油需要下落、備蓄設備使い果たしも見える

 IEAは15日公表した月報で、2020年の石油消費が日量900万バレル余り減少するとの見通しを示した。4月は特に、燃料消費がほぼ3分の2に落ち込み、1995年以来の低水準となると見積もった。

  サウジアラビアとロシアを含むOPECプラスは向こう2カ月の供給を日量1000万バレル弱減らすことで合意したが、世界の在庫は増加を続け、上期に日量1200万バレル増えるとIEAは見込む。タンカーやパイプライン、備蓄タンクの容量を数週間内に超える恐れがあるとも指摘した。

世界の石油供給過剰、OPECプラス減産でも解消しない恐れ-IEA

OPECプラスの減産量は

5~6月 :970万バレル

7~12月:760万バレル

となっており、IEAの推計日量900万バレル減少が正しければとても対応しきれません。

その他合意した日量約500万バレルがあるのですが、日量1470万バレル減産も出来ないだろうという大方の見方もあり、市場はかなり悲観的になっているんだろうという感じです。

 

原油減産合意の市場からの評価は

  • 日量1470万バレルという数字以下の減産量(エミル氏曰く7~900万程度)
  • そして世界の原油在庫が増えていることから、需要の先送りにしか過ぎない
  • 挙げ句、備蓄設備の容量上限に達してしまう恐れもある

という状態であると言えます。

市場は半年先を見据えるとも言いますし、実際このままであれば長期的な原油価格下落(20ドル以下を推移)するでしょう。

減産合意の評価を見据えた上での石油株チャート

青:XOM 赤:RDS.B ローソク足:原油価格

石油株については、たくさんあるのですが、エクソンとロイヤルダッチシェルで。

これを見るとわかりますが、途中まで原油価格とほぼ同じ下げ方をしているのにも関わらず、3月23日以降その差が乖離しています。

これは単に市場がリスクオンムードになっているだけだから、と言えますね(NYダウ:3月23日18600ドル 4月15日23400ドル)。

先述の通り、石油株については今後原油価格が上昇することはあまり見込めません。また、会社自体への評価も原油価格に連動するため上がることはないでしょう。

であれば、市場平均株価がコロナショック前に戻るとしてもXOMが50ドル、RDS.Bが45ドルあたりになると考えられます。

 

したがって、この記事の結論としては、「どうせ原油価格は長期的に低迷するのだから、焦って石油株は今は買わずにまた下がった時に買えばいい」となります。

「下がった」の判断基準としては、3月23日あたりのNYダウ、S&P、石油株の株価が参考になると思います。

また、石油株は高配当で有名ですが、配当停止の危機にあると言ってもいいでしょう。配当の動向を見てからでも遅くはないと思います。

 

それではまた次回お会いしましょう。

 

※関連記事です

現在コロナの渦中において、解雇してまで配当や自社株買いをしている会社へ批判が集まっています。

全く外している予想記事がこちらです。減産合意はしたものの、原油先物28ドルなんて全然目指しもしませんし、記事内に1バレル50ドルにまで戻るのは来年くらいだろうとか書いてますが、もっと先になってしまいそう。

コロナショックの二番底があるかはかなり意見が割れています。セルインメイが近づいていますから、もしかしたら指標も出揃ったところでさらなる大暴落もありうるでしょう。

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