【XOM】エクソン・モービル銘柄分析

銘柄分析

2019年版のデータを反映させました。

コロナウイルス懸念で株価を凄まじく下げていますが、非常に魅力的な配当利回りになってきていますね。

基本情報

社名:ExxonMobil

ティッカー:XOM

セクター:エネルギー

増配年数:37年(2019時点)

PER:18(2020.03.06時点予想)

ROE:5.93( 2020.03.06時点予想 )

S&P信用格付:AA+

石油メジャー

石油メジャーとは、資本力と政治力で石油の探鉱(採掘)・生産・輸送・精製・販売までの全段階を垂直統合で行い、シェアの大部分を寡占する石油系巨大企業複合体の総称。

Wikipedia/国際石油資本

石油の採掘から販売までの全ての流れを取り扱う会社を石油メジャーといい、エクソンモービルは石油メジャーに該当します。

採掘会社から輸入をしたり、逆に採掘をして輸出したりするわけでなく全ての石油の一連の流れを全て手掛けている点が資本力と政治力との文言の通り、巨大な企業であるわけですね。

石油メジャー内における売上高はロイヤル・ダッチ・シェルが一番、ついでBP,エクソンモービルという流れです。

石油メジャーに限らなければ、圧倒的世界一位は国営企業サウジアラムコ、二位も国営企業中国石油(ペトロチャイナ)と、他にも石油企業は沢山存在します。

サウジアラムコは最近上場しましたが、サウジアラビア国民か金融機関しか買えないので、我々一般ピーポーからは投資ができません。

OPEC(石油輸出国機構)の存在

歴史の授業等でも石油危機などの話が出てきますが、石油メジャーの売上は当然石油の価格に左右されます。

現在この石油価格はOPECから影響を受けます(価格決定権は自由市場に移っていますが影響力は当然あり)。

産出量を考えても、石油メジャーは世界全体だと少量であるがゆえに原油価格の変動の影響をモロに受けざるを得ません。

OPECおよび、OPEC非加盟産油国で構成されたOPECプラスは、原油価格が下落すると強調減産して原油価格を調整しようとしますが、OPEC非加盟国のロシアがとにかく金がほしいとばかりに減産に非協力的です。

そういう事もあって、OPECの存在は未だ原油価格に影響力はありますが、非常に頼りない存在でもあります。

原油価格は軟調

原油価格は、シェール革命以降安く売られるようになっています。

シェール革命とは、シェール層という地底岩石層の中にあるガスやオイルのことで、これを採掘してエネルギーを採掘できるようになった技術革新のことです。

アメリカで起きたのですが、これ以降エネルギー関係の石油会社は非常に株価が軟調傾向です。

石油銘柄への投資は、原油価格の下落と脱原油(次世代エネルギーからの淘汰)という未来と、経済拡大にともなう原油需要の維持拡大という未来、後者に投資するのがエクソンはじめ石油株への投資のストーリーになりますね。

財務諸表

エクソンモービルの財務諸表です。

【下がる売上、純利益、フリーCF】

損益ギリギリの戦いを強いられているのが分かります。

2016年が売上の底ではありますが、現在2016年の株価よりはるかに下げています。

個人的にこのクラスの銘柄であればこの株価は結構割安だと思いますが、それだけ石油銘柄に良いストーリーを描くことがイメージしかねる人が多いということですね。

【売上高は石油価格に連動】

売上高の推移はまさに石油価格に影響を受けていますね、石油価格と株価チャートを参考に貼ります。

ローソク足:XOM 青ライン:原油価格

石油価格は2008年、2011~2015年が$100近くの高値を付けました。

石油を販売して利益を出すため、売上高がまさにその周辺で伸びています。売上高の推移で一喜一憂しすぎるのは良くないでしょうね。

【フリーCFは一度もマイナスにならず】

安定して現金をプラスに持ち込んでいるのは素直に凄いと思いました。

石油メジャーはその性質上、どうあがいても設備投資にお金がかかるので投資CFは大きくマイナスになるはずです。

フリーCFは営業CF+投資CFですので、投資CFのマイナスが大きくなれば当然フリーCFもマイナスになろうものですが、石油価格下落にも関わらず安定して現金を得ています。

コスト管理が徹底してあると言っても過言ではありません。

なおネットキャッシュフローは以下のような推移です。

近年はプラマイゼロが非常に多くなってますね。

【CFマージンは10%ちょい超えが多い】

近年は11%~13%が多く、安定した数字を残しています。一般的に15%を一つの目安と言われております。

CFマージンは営業CF/売上高ですので、売上高からいくら現金を残したかという資金効率という面では、優良に一歩及ばずか。

ただし近年の数字をあげれば、同規模、同業種のロイヤル・ダッチ・シェルも10~13%、ブリティッシュ・ペトロリアムに関して言えば5%~8%です。

一方シェブロンはCFマージンが11~19%と、高めですね。

EBITDA、EBITDAマージン 、総負債、財務CF

EBITDAをみると、当然ですが売上と同じような推移で近年苦労中。

総負債はリーマンショック以降は実は横ばい、2019年はちょっと増やしました。

債務の安全性(CR:流動負債比率、DER:負債資本倍率)

DERは1以下が良いとされていますが、現在0.2359でまだまだ安全圏内。

近年DER上昇傾向とはいってもS&P信用格付けAA+は伊達じゃないです。

一方CRは2以上、多いほど良いとされていますが現在0.8と流動負債多めという感じ。

ここ5,6年はずっと同じ数字ですので、よくも悪くも安定しています。

発行済株式総数

昔は元気に自社株買いしていましたが、近年は自社株買いによる株主還元をする余裕がないのが分かります。

全ては2014年のシェール革命で止まってますね、分かります。

配当推移

2001年のちっさい棒グラフ一本は特別配当ですので、減配してません。

すごくきれいなグラフです。

大体$0.1~0.25あたりの増配をくりかえしています。

データが2005年以降しか持ってないのでそこからですが、連続増配としてのグラフは良いのですが、2019年ついに配当性向100%を超えてしまいました。

シェール革命が起きるまでは配当性向はかなり安定的だったのですが、2015年以降はEPSの伸びが悪く配当に苦しむ年が続いていますね。

配当利回りは急激な右肩上がりで7%目前ですが、今後どうなるか分かりませんね。

チャート推移

成長性はまったくないと言ってよく、石油価格が上昇した2008年、2011年~2014年が株価が上昇し、それ以外は下降傾向といったわかりやすい相関性が見て取れます。

2020年2月は新型コロナウイルスによる世界的経済停滞懸念から株価50ドルを下回りました。

トータルリターンは配当金分の上昇のみではSPYに勝てないです。

ボックスレンジに入ったと思われる2008年からのトータルリターンをSPYとXOMで比較してみましょう。

あっ……(察し)

リーマンショック時は影響が少ないですが、原油価格下落と共にSPYに差がついたという感じでしょうか。

下落幅はたしかにSPYよりマイルドかもしれませんが、一方で上がり目がない枯れた株と言われても仕方がないです。

今後投資CFを増やすと方針を表明していましたので、どうなるか期待ですね。

総評

総評としては、長生きはする企業とは言えます。しかし、現在の原油価格であればかなり苦しい経営状況でしょう。

ポイントとしては、

①原油価格に左右されてもフリーCFをプラスに持っていく力がある

②CFマージンが10~13%で良くも悪くも安定している

③原油安の中では苦しい配当性向、しかし信頼の増配年数

④石油メジャーの確固たる地位、参入障壁の高さ

という点でしょうか。長期投資という意味ではインカム目当てでの保有はありだと思います。

長期投資、配当再投資をするなら適切な企業とすら言えます。参入障壁が高く、エネルギー需要は今後も継続的に拡大傾向になるでしょう。

一方で株価は原油価格に左右され、安定して営業利益を出せない会社と見て取ることも出来ます。

また、参入障壁の高さと言っても、ライバル企業が強すぎるため株価上昇の目は、原油価格上昇や自社株買い以外に現状無い。

シェールガス革命が起きてしまったから大変というのが現状。

S&P信用格付けは、AA+と石油メジャーの中では最高値です、これは財務状況がもっとも良いところから来ています。

よって個人的にはこの会社は永続はしつづけ、配当を吐き出し続けるだろうが、株価上昇の目は見えない優良企業である……というのが結論です。

個人的には継続して買い増しを続けようと思います。

それでは、また次回お会いしましょう!

※他の石油メジャーの記事はこちらです。

【2019年の四半期決算記事】

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