【VZ】ベライゾン銘柄分析-米国通信企業大手、5G関連高配当銘柄-

銘柄分析

2019年版のデータを反映させました。

ベライゾン・コミュニケーションズの銘柄分析記事です。

米国における通信企業の二大企業は、AT&Tとベライゾンです。

今後5G技術の普及に伴い注目度が上がったと思われる同社ですが、企業の状況を確認したいと思います。

基本情報(ティッカー、配当利回り、PER、ROE)

社名:Verizon Communications

ティッカー:VZ

セクター:コミュニケーション・サービス

S&P格付け:BBB+

PER:12.06(2020/05/15時点)

ROE:34.8531%(2020/05/15時点)

株価:$54.71(2020/05/15時点)

配当利回り:約4.49%

配当権利確定日:1,4,7,10月の各9日

配当支払日:2、5,8,11月の各1日

時価総額一位

2019年はAT&Tが通信セクターで時価総額一位に上昇しましたが、2020年5月現在ベライゾンが一位に返り咲きました。

とはいえ両社に大きな差があるわけではないので、すぐ抜かれるかもしれません。

また、売上は全て100%が米国内での消費です。

したがって、米ドルの通貨レートに左右されずに、非常に安定的な収益が見込めます。

米国の同業他社も基本的に他国に大きく収益を依存しているわけではないので、この点は安心材料ですね。

もちろん、米国経済に依拠するのは怖いかも知れません。

しかし個人消費がGDPの8割という消費国家で、かつ通信インフラ需要がなくなることは長期的には考えられないため、個人的にはディフェンシブ性があると考えています。

2020年3月からのコロナショックでも通信需要は強いままですね。

ヤフー買収

米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズは13日、米ネット大手ヤフーの中核事業の買収手続きを完了したと発表した。ヤフーは社名を「アルタバ」に変更し、中国のアリババ集団や日本法人・ヤフーの株式などを管理する投資会社となる 。

(中略)

ベライゾンは頭打ち傾向が顕著な携帯電話事業に代わり、ネット事業を成長のけん引役に育てる計画だ。子会社「オース」を設立し、傘下のネット事業「AOL」と今回買収したヤフーの事業を統合。「ハフポスト(旧ハフィントン・ポスト)」「ヤフー・ファイナンス」などを軸にネット広告の収入増を目指す 。

消える米ヤフー ベライゾンが買収、23年の歴史に幕

ベライゾンの収益は通信事業が売上の約93%を占めています。

その他が約7%なんですが、子会社のオースがその他の6割以上を占めています。

AT&Tほどではないですが、完全通信事業ではなく、ネット事業も副業程度に行っており、今後こちらも展開を進めたいようです。

5Gについて

現在次世代通信技術5Gがほぼ実用段階にあります。

ベライゾンは2018年に米国の一部の住宅ブロードバンドで商用5Gを世界で初めて展開しました。

また、2019年4月に携帯電話サービスを一部の都市で世界初のサービス提供を行いました。

2018年の決算書でも5Gというワードが非常に多く出ており、至る各所で5G技術へのこだわりを見せています。

もちろん、5Gについてスポットライトが当たるのは束の間でしたが、5Gへのこだわりがあるというのはアピールしておいて損は無いと思います。

 

次世代通信技術という名称ですが、既に実用段階に入っており、2020年春には日本でも商用サービスが始まります。

ただし、今までの携帯端末からのデータ通信にとどまらず、大容量低遅延が可能にする事業は幅広いと考えられており、新たなニーズが発生する可能性があるのが5G技術だといえます。

5Gサービスをいち早く提供することで、顧客を早くに取り込むことににこだわる姿勢がベライゾンから見て取れます。

株価チャート

現在ITバブルで到達した$60地点に到達しており、今後もこのラインは突破できる公算が高いです。

2013年から2017年までは、株価が横ばいだったのですが、最近は株価を上げています。

直近は上昇トレンドに入っていると考えられますね。

今後、トレンドが継続するかは要注目です。

財務諸表

売上高、純利益、フリーCF、営業CFマージン

近年は売上が停滞気味だが右肩上がり

売上高は2015年をピークに2016,2017年は多少下げています。

しかし、2018年から再び上昇をみせており、25%以上という優秀な数字を残しています。

当期純利益は近年は好調か

2008年~2012年は停滞していましたが、近年純利益を伸ばしています。

2017年に純利益>営業CFとなっておりますが、これは税制改革で損益計算書上税項目でプラスに計上した影響です。

後述するEBITDAでは横ばいになっています。

営業CFマージンは非常に優れている

業種上の特徴だと考えられますが、営業CFマージンは非常に優れています。

売上不調な2016,2017年は17%、19%ですが例年は25%を上回っています。

効率的な資金化ができている状態であるか、寡占市場における価格支配力がこの数値から見て取れるのですが、業種上価格支配力が現れていると思います。

営業CFマージンが高いと、ディフェンシブ性が見て取れる場合があるので、バイ・アンド・ホールドに向いた銘柄と言えます。

フリーCFは安定して黒字

この手の業種は大きく投資をすることによってフリーCFをマイナスにすることが一度や二度あったとしても、大半の年ではプラスにしています。

安定したキャッシュ創出能力は、非常に信頼に足る所です。

NCF(CF純利益)の推移は次のとおりです。

AT&Tとほとんど同じ傾向にあると思います。強いて言えば負債の大きさの違い程度でしょうか。

EBITDA、EBITDAマージン 、財務CF、総負債

安定したEBITDA

真の収益力という意味で評価されるEBITDAですが、非常に安定した推移を見せています。

ただし、2016~2018年は売上が伸びているはずが、EBITDAで見ると下がっています。

損益計算書をみると、営業経費や売上原価が上昇しており、そこでコストがかかっているため、EBITDA上下がっているようです。

2019年も通年でどうなるかが見ものでしたが、EBITDAは上昇しました。一安心。

2020年はコロナショックがありましたが、影響が少ない事業の一つだと思われます。通年での決算が気になるところですね。

2019年に負債が再び増えた

タイミング的に2015年はヤフー買収の時期ですので、ヤフーの負債分が増加したと考えられます。が、2019年は負債が再び増えました。

買収すると負債が跳ね上がるのはよくあることですが、順調に財務CFはマイナス、総負債も減少傾向です。

買収をしない限り、安定した収益から順調に返済が出来ることは、過去10年以上のグラフで分かりますね。

債務の安全性(CR:流動負債比率、DER:負債資本倍率)

DER

え、何このDERの動き方は……。

負債資本倍率は低いほどいい数字と言われていますが、ヤフー買収の影響が凄いのが分かりますね。

2019年には再び優良水準である1を下回りましたので一安心と言った所でしょうか。

AT&Tのタイム・ワーナー買収での債務不安とか言っておきながら数字上はこっちのほうがヤバい跳ね上がり方ですね……。

CR

流動負債比率は、高いほど良いのですが、最低限0.9という数字は保っていたのですが2019年には0.9を下回ってしまいましたね。

2あると良いという数字ですが、これもセクターごとに特徴があるので一般的にどうか、というのは一概に言えるものではありません。

安定した収益が見込めるセクターですので、この数字をもって財務が危ないわけではないですね。

発行済株式総数

自社株買いに熱心といった感じではないですが、株式の発行が微増傾向という感じでしょうか。本当にちょっとずつ増えています。

この点からは、あまり株主還元の姿勢が見て取れません。

配当金推移、配当性向 (連続増配13年)

配当金は一度2005年~2006年に増配しなかったため、連続増配は12年となっています。

連続増配にこだわっている感じではなく、その以前からも増配しない年が所々ありました。

しかし、近年はずっと増配しており、この傾向が続くかと思います。

安定して$0.05を増配しているのは、計画的に無理なく増配することを目指していると考えられるので、増配を意識しているのではないか、というのが理由です。

減配はしないようなので、増配はしなくとも安定したインカムを狙うには十分な配当推移だと思います。

【配当利回り推移】

近年は配当利回りは低下傾向です。

過去の推移を見ても、4%を下回ることは珍しく、4~5%が一つラインだと考えられます。

増配の推移に対して株価の上昇のほうが強いというのもありますから、トータルリターンでは語れるものではないですね。

現状でも高配当ですが、過去の利回り推移を見てしまうと、多少手を出すのがためらわれます。

総括

5G事業への高い意識を持つ通信事業、ディフェンシブ性も高いが、配当利回りの目安は少なくとも4.5%は欲しい

PERは若干低めですが、同業他社の中では高いほうです。

今(2019/09/20)は、株価が上昇傾向で、一つ$60という過去最高値を更新するかというラインですので、手を出さないほうが無難でしょうか。

5G関連銘柄ということで、成長が価格に反映されているものと考えます。

 

S&P格付けはBBB+とBランクでは最高値で、財務上の不安もそれほど無いと言えます。

ただし、連続増配や株主還元の姿勢が若干弱い(それでもある方だけど)ようにも見えるので、インカムを期待しつつ、5Gの波に乗って株価上昇を期待する銘柄だと考えました。

通信インフラは今後も需要が維持上昇されることは確実ですので、バイ・アンド・ホールドに適した会社だと言えます。

それではまた次回お会いしましょう!

※AT&Tは、ベライゾンとよく比較になる米国通信大手企業です。

また、AT&Tとの比較記事も上げています。

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