【石油銘柄比較】XOMvsRDS.BvsCVXvsBP

検討

石油スーパーメジャー4社

以下の石油スーパーメジャー4社の比較を今回したいと思います。

XOM:エクソンモービル(株価$67.68  配当利回り5.14%)

RDS.B:ロイヤル・ダッチ・シェル(株価$56.01 配当利回り6.71%)

CVX:シェブロン(株価$116.9 配当利回り4.01%)

BP:ブリティッシュ・ペトロリアム(株価$36.83 配当利回り6.67%)

※2019/08/28時点

各企業の財務状況や配当などは以下の記事で検討しておりますので、その財務状況を引っ張ってきて各社比較したいと思います。

売上及び純利益比較

売上

完全に原油価格につられているのが分かりますね。

売上高は10年以上前はXOMが1位でしたが、RDSが徐々に上回っていき、ここ数年はずっとRDSが1位です。

RDSはLNG( 液化天然ガス )での売上を伸ばしており、売上は最も4社の中で多いのが分かります。

純利益推移

び、BPサン……。

売上高から比較するに、純利益として残せている率という意味ではCVX、XOMが優秀のように思えます。

純利益はRDS>XOM>CVX>BPですね。

BPは買収など多くの企業や事業にお金を出しているので、その結果が損益計算書に反映されているのでしょう。

DER( 負債資本倍率 )

前回の記事で石油銘柄は持続永続性はある(成長性は微妙)という記事を書きました。

つきまして、財務の健全性を図る指標としてDER(負債資本倍率)の推移と比較を行いたいと思います。

DER(Debt Equity Ratio)は、「DEレシオ」や「負債資本倍率」とも呼ばれ、企業財務の健全性(安全性)を見る指標の一つで、企業の資金源泉のうち、負債(Debt)が株主資本(Equity)の何倍に当たるかを示す数値(倍率)をいいます。これは、返済義務のある有利子負債等が、どれだけ返済義務のない株主資本でカバーされているかを示し、通常、1倍を下回ると財務が安定しているとされます

金融情報サイト

び、BPサン……。

とはいえ1倍を下回れば健全と言われている中、4つの会社ともDERは1をきっちり下回っています。

財務の健全性はXOM>CVX>RDS>BPとなります。

これはS&Pの格付けと同じですので、そのまま数字の通りといった感じでしょうか。

債務不履行のような状態の心配はまずは無いでしょう。

ただしBPは訴訟賠償支払があるので、他社よりその点債務が多いです。

時期によって当然変化はあるものの、近年増加しているというのは頭に入れても良いかもしれません。

配当金および配当性向推移

配当金推移

見ての通りCVX、XOMは増配年数30年超えのずーっと右肩上がりのグラフです。

一方でADR銘柄ですのでやむを得ない部分がありますが、RDSとBPは増配ではなくドルベースでの無減配を目指しています。

BPは2010年の原油流出事故で事故以降配当金支払いを辞めた経緯から2010年は大幅に減配しています。

2011年以降緩やかに増配もしくは維持をしている感じですね。

1株あたりの配当金自体はCVXが高いのですが、CVXは株価が110ドル以上ですので、配当利回り自体は4社の中で最低です。

配当性向推移

あーもうめちゃくちゃだよ、まともなグラフ描けているのがエクソンモービルだけじゃないか!(怒)

原油価格に連動してる売上高に連動して1株あたりの利益が変動してる結果ですね。

ただこれを見るとXOMは配当を無理なく出せるのがよく分かります、他が異次元な数字であるなか,比較的まともなのがXOMです。

配当性向に関しては、全体の推移よりも直近、すなわち2018年のを見ればよいかと思われます。

BPはかなり息苦しい感じですが、XOM,RDS,CVXはまだ余裕がある感じと言ったところでしょうか。

営業CFマージン推移

現金化効率の良さがこの営業CFマージン(営業CF÷売上高)ですが、目に見えてBPが悪いです。

2018年のCVXは逆に良すぎとも思いますが。

営業CFマージンの水準はセクターによって異なるりますが、同業種内では営業CFマージンが良い企業が純粋に効率よい企業と言えます。

過去から見ていくと、10%という数字が目安になると思われます。

その点CVX,XOMは安定的に10%を超えていますが、RDSが多少下回り、BPはより一層激しく下回る感じです。

ほぼ売上の順位の真逆なのが面白いですね。

チャート推移

基準点からどのように推移しているかというパーセント比較をしてみたんですが、基準点が原油価格上昇したタイミングですので下落傾向。

XOMが最もチャート上は下落していることは意外ですね。

BPは2010年に死ぬほど落ちたので2013年あたりからにしたのですが、逆にBPは落ちすぎてRDSやXOMよりはマイナスになってませんね。

唯一株価上昇傾向にあるCVXですら+5%程度です。

全体的に現状維持もしくはマイナス推移である事は把握したほうが良いでしょう。

10年近くこんなチャート見せられたらそりゃエネルギーセクター不人気になるよな、って感じです。

どれも素晴らしい企業ではあるが……

株価は期待度成長度の現れであります。

成長度もない、期待度も無い、ただ現状維持と石油価格に連動するのみ……というのが石油銘柄です。

ただし財務状況は健全性が高い所が多いです、特に現金創出能力が高い企業が多いです。

び、BPサン……と思う時が何度か有りますが(;´∀`)

ちなみにBPの2018年通期決算レポートは今後の石油業界の見通しや推移をわかりやすく書いてあったのでオススメ。

あれが無料で読めるなんていい時代ですね(英語だからGoogle翻訳片手にでしたが)。

【財務の健全性】

財務上健全性はXOMとCVXがピカイチですね、RDSとBPが悪いわけではないのですが。

S&Pの格付けが全ててと言えます、XOM:AA+、CVX:AA、RDS:AA-、BP:A-となっております。

株価上昇の見込みが無い(超長期的には上昇すると予測されていますが)のであれば、配当目当てとなるので、ロングホールドが前提になります。

したがって、せめてランクAAは欲しいので、その点BPはホールドする上では少し不安があります。

【配当について】

XOMとCVXは連続増配を、RDSとBPはドルベースの無減配を意識しているのが分かります。

この点他の米国企業も同じですが、配当が大きく株価が依存していることも理解しています。

特にスーパーメジャー各社のように成長しきった会社は成長性が薄い為にそのような傾向があります。

これらの会社はこれからも配当を大きく出していくことに執着していくものと言え、配当目当てであれば、現在のように株価が下落し配当利回りが上昇したタイミングで買い入れるのが良いと思います。

【今後の投資予定】

XOMやCVXは原油価格が現在戻りつつあるため今後数百億ドル単位での米国内での投資を予定しています。

BPとRDSは代替エネルギー(石油以外の)の模索に投資をしており、今後もそのような方針です。

RDSは原油安の状態でもLNGの販売により原油依存状態を多少緩和させていたりして、企業間でも多少その差が見られるように思います。

【総論】

石油銘柄である以上配当狙いの長期ホールドが前提となる。しかし会社ごとにその傾向は異なっている。

CVX:キャピタル狙い可、代わりに配当利回り低い

XOM:財務上の健全性ピカイチ、会社としての永続性良し、配当利回りは他社の中間、バランス型

RDS:財務上の健全性少し落ちるが、代わりに配当利回り高し。今後石油依存脱却に向けて動くか。

BP:株価が40ドル前後と他社より安い。ただし財務上の健全性低い。また原油流出事故による賠償金が足を引っ張るか。一度配当を下げたのも印象悪い。

以上が比較になります。

個人的には現在ホールドしているXOMとRDSで配当金落として貰う感じになると思います。

資産最大化を目指すならCVXですが、そもそも石油銘柄自体資産最大化には適さないセクターでしょう。

リセッション時にも安定して配当を吐き出してくれるのは非常にありがたいと思います。

それではまた次回お会いしましょう!

※各社個別に銘柄分析しています。

※石油業界自体の見通しも検討しています。

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